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日本空襲デジタルアーカイヴ

 5月11日の朝日新聞第2多摩面(13版28面)に『日本空襲の実態、世界に 米国人男性2人 資料集めサイトで公開』という記事が掲載されていました。こちらの、Japan Air Raids.org 日本空襲デジタルアーカイヴです。
 このサイトは、ニューヨーク市立大学准教授のCary Karacasさんと、日本在住の作家・翻訳家(朝日新聞記事によると小田原市在住)のブレット・フィスクさんが設立・運営しています。
 アメリカ側の資料としては米戦略爆撃調査団報告書をはじめとする公文書、写真、雑誌記事など、日本側の資料としては空襲被害者のインタビュー動画などがアーカイヴされています。これだけの膨大な資料を整理して閲覧可能にする熱意、努力、企画力と行動力には脱帽します。

 さて、どうして私がこのデジタルアーカイヴに注目するのかというと...本業と結構関わるからなのですね。
a0186568_23451441.jpg 実は2004年10月~2008年1月まで、足かけ4年3ヶ月(途中、中断時期もありますが)もの間発掘調査に携わり、現在、報告書の作成に取り組んでいる遺跡の一番新しい時代が、日本陸軍調布飛行場に関連するものでした。右の写真はその中心で、調布飛行場に配備された戦闘機を空襲から守るために建造された掩体壕の跡(コンクリート製の基礎と礫敷の誘導路、上屋=掩蓋は解体されて埋め戻されていました)です。
 ほかにも、待避壕(いわゆる防空壕)などが発掘され、当時駐留していた日本軍と、戦後に進駐してきたアメリカ軍が使用していたヘルメットや食器、コーラ瓶などが出土しています。

a0186568_23505723.jpg この調布飛行場関連の遺構・遺物を含む、近世~近・現代については、このたび無事報告書が上梓されました。Tさん、Aさん、Sさん、ご苦労様でした。なお、頒布などは、まだもう少し先になります。
 そして、第2次世界大戦中の調布飛行場は、首都防空の拠点と位置づけられ、B29を迎撃するための戦闘機部隊が配備されていました。つまり、写真の掩体壕は、日本・東京への空襲と密接に関わるものなのです。それが解体されて埋め戻され、考古学的に発掘調査されたという次第です。
 したがって、考古学的な調査・研究の対象であると同時に、その成果は、歴史学そのほか、日本空襲についての記録や研究に関連づけられることも可能です。考古学という分野の中だけに収束していては、その成果を十分に活用することはできません。考古学の視点と手法によって整理された資料・情報も、異なる視点・方法による成果と結び付けられることで、さらにその意義が増すことになるでしょう。考古学側でも、今後は、こうしたかたちでの、基礎的な資料・情報のアーカイヴ(収集・整理と公開)が必要です。
 そしてこうしたアーカイヴの意義と要請は、近・現代にとどまるものではありません。近世、中世、古代...たとえば今回の震災で注目されるようになった「貞観津波」をめぐる調査結果なども、解釈(連動型地震とか1000年周期とか)はともかく、まず、そうした事実が存在していることを、もっと広い分野に向けて発信することができていれば...(ただしこれは、あくまで後付けの発想ですが) そして基本的に考古学の独壇場と思われている先史時代についても...実は、さまざまな分野と関連づけられる必要があると思うのです。
 どうでしょうか?
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by asiansophia | 2011-05-18 23:43 | 考古学(いろいろ)