S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

カテゴリ

PJAM2012
3.11 Earthquake
Archaeology(English)
India2011
日々のできごと/ Daily life
アジア/ Asia
おでかけ/ Japan
南アジア考古学/SA Arch.
野川・多摩川/RegionalStudy
旧石器考古学/Palaeolithic
砂川・武蔵野台地北部
考古学(ジオ)
考古学(いろいろ)
雑記

最新の記事

ブログ移転のご案内
at 2012-08-15 01:41
PJAM2012#19 ハイ..
at 2012-04-07 20:00
PJAM2012#18 ヴィ..
at 2012-04-06 20:00
PJAM2012#17 砂漠..
at 2012-04-05 20:00
PJAM2012#16 フェ..
at 2012-04-04 20:00

最新のトラックバック

石器文化研究会 シンポジウム
from 黒く光る石と黒く動く虫

以前の記事

2012年 08月
2012年 04月
2012年 03月
more...

ライフログ



Ninja analyse

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧

世界が一番寒かった頃2: LGM environment and microblades

a0186568_9573763.jpg昨日(5/14)は、石器文化研究会第251回例会でした。
 東京大学大学院DCの役重みゆきさんによる「蘭越型細石刃石器群の技術的再検討」というご発表です。内容については、これから役重さん自身が論文としてご発表されるでしょうからここでは触れません。
 そのかわりに、感想を2、3。
 役重さんが、ご自身の研究の目的と言うか出発点にあげられたのは、LGM北東アジア無人仮説と北海道の関係です。新たな年代測定と過去の測定例の再評価から、シベリア~沿海州にいたる大陸部では、最新氷期のもっとも寒かった時期(LGM)に相当する年代の遺跡がないという見解から出発するこの仮説、つまりはおよそ2万年前、あまりにも寒く、かつ乾燥したアジア大陸北東部は、誰も住めない土地だったと考えるわけです(関連して以前、中国東北部についての議論を記事にしました)。
 そして細石刃石器群についても、LGMおよびそれ以前の年代を示す確実な資料がないので、大陸ではLGM後に広まったと考えます。ところが、北海道の柏台1遺跡などでは、ちょうどLGMの頃の年代・地層から細石刃石器群が見つかっています。
 さて、日本の考古学・旧石器時代についての概説では、細石刃石器群は大陸で出現して北海道を経て日本列島へ渡来したと書かれています(西回りルートもありますが)。しかし上記の仮説では、年代から見て、大陸が先、ということにはなり得ません。
 この辺りが、おそらくここ十数年ほど、北東アジアの旧石器時代・後期更新世考古学のもっともホットな議論の焦点となっているのです。
 そして柏台1遺跡などで、LGM頃の年代・地層から出土するのが、役重さんが取り上げた「蘭越型」細石刃石器群なのです。



 さて私自身は、「蘭越型」がどのようなものなのか、という議論にはあまり興味がありません。異論も多いと思いますが、上記の問題設定に堪えるためには、LGM期の細石刃石器群がどのような内容・特徴を持っているのかを把握すれば十分であって、その内部をこと細かに分類しても、あまり得られるものはないのではないかと思います。
 それよりも、ひたすら気になるのは、該当する資料の分布です。役重さんの集成によると、LGM期の遺跡は北海道の中でも南東部にまとまるようです(例外もありますが)。 
a0186568_9575793.jpg
 そこでこんな図を掲げてみましょう。
 これは『日本列島の地形学』から引用した、現在とLGM期の気候環境の高度分布の模式図です。北海道に目を向けると、LGM期には、北緯43°付近まで平野部がぎりぎり森林限界だったのではないか、ということになります。
 ここから推測すると、南東部の渡島半島などでは標高が低く海洋性気候の影響を受ける範囲などに辛うじて森林が残るものの、山間部や道央・道北などは一面の草原、しかも周氷河現象の影響を受ける、現在で言えばシベリアのツンドラ・ステップに近いような景観だったのではないかということになります。
 さてこの問題については...ひとつは気候や植生のシミュレーション研究による検討が考えられますね。大がかりなものはなかなか難しいですが、この図を手がかりに、単純に標高値で割り振って、周氷河地形の分布範囲、森林限界以下の範囲、雪線高度以下の範囲などを図化することは、カシミール3Dのようなフリーソフトでもすぐできます。さらにもう少しつっこめば、斜面の向きや傾斜角、海洋からの距離そのほかのパラメータを外挿して、よりリアルな図を作成することもそれほど難しくないでしょう。
 一方で、旧石器時代遺跡についてすでに日本旧石器学会による『日本列島の旧石器時代遺跡』というデータベースがありますので、これを利用して分布図を作成することが可能です。
 いまや、こうした作業は個人のデスクトップでも、比較的容易にできる環境が整いつつあります。
 じゃあ、おまえがやれって? 少々お待ちください。レンジでチンと試験作成したものを、後ほどアップしますね。

The title of 251th monthly workshop of Sekki-bunka-kenkyuu-kai (Association for lithic studies) held on yesterday is "Review on technological study of Rankoshi type micro-blade industry/ complex in Hokkaido" by Ms.Miyuki YAKUSHIGE from Univ. of Tokyo.
This is very concerning with the issue on the origin of micro-blade technology in NE Asia. It is necessary to discuss not only for typology and technology of artefacts but also environmental settings and habitation during LGM hyper cool and arid condition.
In Hokkaido, geographers reconstructed vertical distribution of snow line and forest line estimated from remnant of peri-glacial geomorphology (as shown in illustration).
On these geographical studies, we archaeologists can discuss about distribution of archaeological sites. We have enough datum and tools at present.
Next I will show some maps easily generated (Coming soon).
[PR]
by asiansophia | 2011-05-15 10:39 | 旧石器考古学/Palaeolithic