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石器文化研究会 シンポジウム
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「ナイフ形石器・ナイフ形石器文化とは何か」予告編part1

シンポジウムまでの間、メニュー(右カラム)トップのロゴ画像をポスターに貼り替えておきます。
石器文化研究会会員のみなさまには、すでにメーリングリストで案内を配信していますし、研究会HPをはじめ各所で周知宣伝されはじめています。興味をお持ちの方は、ぜひ参加申し込みをお願いいたします。
現在、予稿集の編集作業が進んでおります。正月返上で、ひたちなか、下妻、東京、相模原の各所で編集、校正を進めております。ご声援をお送り下さい。

 さてシンポジウムのタイトル、そしてプログラムを見るだけでは、いったいどんな議論がなされるのか?その目指すところはどこなのか?そもそも石器文化研究会(あるいはシンポジウムの企画者)は、「ナイフ形石器・ナイフ形石器文化」をどうしたいのか?なかなか見え難いのではないかと思います。




 正直なところ-無責任なようでもありますが-今回のシンポジウムを経て、何か結論が出されたり、新たな方向性が示されたりする、ということはないだろうと思います。ただ、なぜ、このテーマでシンポジウムを開催するのか?その問題意識は、それなりに浸透して共有されているのではないかと思います(過度な期待か、思い込みでないことを祈ります)。

 そもそも「ナイフ形石器」は、日本列島(北海道・伊豆小笠原諸島・南西諸島を除く)における後期旧石器時代の代表的な石器であり、地域性と時代性の表徴とされてきたものです。しかしながら、その概念・定義・分類基準・用語法などについて、今日、どれほど共有されているのかは甚だ疑問な状況です。

 こうした現状の背景として、一つには学史・研究史上の問題があります。この点については、すでに2010年1月29日に開催された、考古学研究会東京例会・石器文化研究会合同シンポジウム「考古学の方法論を見直す-形式・境界・時代-」で指摘したところです(予稿集は完売してしまいました。すみません)。
 当時の社会的状況と研究環境-「日本」「日本列島」の固有性・歴史性への志向、調査対象を一国内へ限定せざるを得ない状況、近隣における対比資料の少なさ、新興の研究分野におけるパラダイムの相克(ヨーロッパ旧石器時代研究を典型とするか/縄文時代・文化の遡及から日本列島の独自性を主唱するか)など-があいまって、「ナイフ形石器」の概念・定義が拡張されてきたのではないかという考え方については、当然、異論も出されています。
 今回は、この問題に決着をつけると言うよりもむしろ、これまでなされてこなかった視角から切り込み、議論を喚起することを目指します。また同時に、合同シンポジウムでは深く掘り下げることのできなかった、対象資料の取り扱い、方法論をめぐる議論も重要な課題です。もちろん、これについては、第2部・第3部の報告・コメントとも密接に関わりますので、最終的にはパネル・ディスカッションにおいて議論を交わすことを企図します(以上、第1部)

 第2部前半、4本の報告とそれに対するコメントでは、「ナイフ形石器」「ナイフ形石器文化」を検討するための4つの異なるアプローチについて論じていただきます。言い換えるならば、「ナイフ形石器」は対象であって、目的ではありません。「ナイフ形石器」を対象として、日本列島における後期更新世のある時期・段階の人類社会とその生活を論じる方法を検討することが課題なのです。
 最初に取り上げられる「石器形態」研究は、個別・個体石器の技術形態論から、石器群における技術形態論への展開(または転換)が主要な論点となるでしょう。そこでは同時に、どのような「単位」で石器群を捉え、分析するのかという、初歩的な、しかし根本的な課題も存在しています。
 そうした視点は、「技術・動作連鎖」研究における、個別技術要素から全体の連鎖・それを統合する人間の認知・動作へという展開(転換)とも通じます。「動作連鎖」という考え方は、さらにハビトゥス、エージェンシーの概念と結びつき、道具の機能的・適応的な側面だけでなく、経済、さらに社会的な側面へのアプローチも可能にするものです(石器製作の専業化・社会的組織化の有無などは討論で取り上げられるべきでしょう)。
 また技術・動作の連鎖は、その出発点であり、かつ全体の成り立ちを担保するものとしての石材資源の開発論とも結びついています。石材資源の分布・配置は、各地域の地学的プロセスによりセッティングされ、その利用形態は各遺跡の石器群に具体的に表れます。資源獲得の地点と消費・廃棄の地点を結ぶ行動の網の目は、経済的、社会的な領域の一表現型であり、復元された空間的パターンから、領域性の実態-排他的・防衛的なものなのか/共同管理・入会地的なものなのか、など-を議論することで、直接採取/間接入手(交換・交易)の二元論や最適化戦略論を越えた社会論を可能にするでしょう。
 一方、技術・動作、居住空間の最小単位としての「遺跡」のあり方と、そこにおける人間行動をベースとして、その組み合わせ=遺跡群とそこにおける居住形態の中で運用されたものです。領域・社会もまた、そうした「遺跡」の組み合わせの上に把握されるものです。そもそも、石器の技術形態、その組み合わせを把握する上での最小の単位もまた、「遺跡」およびその構成要素(石器集中部)にもとづいています。そこであらためて、単なる遺物分布の様相・様態ではなく、そこにおける人間行動の復元も視野に入れた遺跡論、遺跡内空間論が要請されるのです。

 とまぁ、ここまでひどく抽象的、観念的なことを書き連ねてきました。
 これでは、ますます訳が分からないと言われかねないですね(汗)
 とまれ、次回、第2部後半~第3部への展望を、ネタばれにならない程度に書き記したいと思います。

とりあえず、もう寝よう...zzz
by asiansophia | 2011-01-02 00:48 | 旧石器考古学/Palaeolithic